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合気道と言霊

2015/06/06/(土)

 おなくなりになった船井幸雄先生は、私の人生の師でした。

船井先生はいつも、「矢山さん、真理は単純明快ですよ。物事をできるだけ単純明快になるように考えなさい」と言われていました。

 医師のアタマは、複雑な知識を複雑なまま記憶することは強く要求されますが、単純明快にする方向性はほとんどありません。しかし船井先生に何度も何度も言われているうちに、徐々に単純明快にすることができるようになってきました。このブログをその発想で発信していきます。

まず、美も健康も悟りも、これ一つでOKと言えるものは何か。

それは、「合気道」です。ただし、現在行われているほとんどの合気道に加えなければいけないものがあります。

それは言霊(ことだま)です。

私は、「あいうえお言霊修行」( 2008年3月初版 ビジネス社刊)という本を書きました。

「あ」はありがたい

「い」はいつくしむ

「う」はうれしい

「え」はエンジョイ(又はえがおで)

「お」はおおらか

をカウンターで数えながら一万回唱えるというものです。ポイントは途中でマイナスの感情を表す言葉を口から出したらリセットして再出発するのがルールです。しかしマイナス言葉を頭の中で考えただけならOKという訓練です。これを創った理由は、患者さんの中でマイナスの言葉が多い人ほど病気が治りにくく、反対にプラスの感情を表す言葉が多い人ほどよく治ることに気が付いたからです。しかし、これを理屈で言っても患者さんはなかなか自分のものにしませんので「あいうえお言霊修行」として脳の奥までしみこむようにしたのです。効果は絶大です。私も「コンチィクショウ」というのが口ぐせでしたが、あっさり言わなくなりました。それにしたがって、あまり怒らなくなりました。このように力のある言葉、言霊は人のすべての営みに大きな影響を与えてくれます。

合気道に戻ります。

合気道がそれまでの柔術と決定的に違う点は何か。ここ数年、実践的体験的に研究してわかったことは言霊の威力を使っているかどうかということなのです。開祖植芝盛平翁はこれに気がつき、言霊修行を熱心にされました。しかし、この言霊そのものの重要性、威力が合気の力とつながっていることに気が付かなかったほとんどのお弟子さんたちは、言霊修行を合気の練習とは関係ないものとしてきました。現在の合気道指導者で言霊の訓練を主張される方はほとんどおられないのではないでしょうか。

私の合気道の師は松葉一路先生です。先生の先生は、熊本で万生館合気道を広められた砂泊諴秀師範です。私は砂泊先生には直接教えを受ける機会はありませんでしたが、松葉先生より「天之浮橋に立って、合気道を行じる」という言葉を砂泊師範がよく言われていたと聞きました。「天之浮橋に立って、合気を行じる」通常の理性では全く意味不明です。しかし開祖が残された言葉の中にも「天之浮橋」は何度も出てきます。何かここに合気の秘密があるかもしれないと感じた私は、研究してみました。「天之浮橋」とは古事記にある言語です。この言葉がなぜ合気道とつながるのか。結論から言います。この「アメノウキハシ」という言葉は縄文人の言葉だったのです。そうであるなら漢字の「天之浮橋」で意味を考えても真実にたどりつけないのです。ではどうすればよいのでしょう。私の友人に縄文文字(ヲシテという)の辞典をくれた友人がいました。この縄文文字を勉強してみると、漢字以前の日本人の世界観、自然観、人間観、そして脳の使い方が徐々にわかってきました。(つづく)