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舩井幸雄先生の思い出28

2017/07/24/(月)

 病気をその現象だけを見るのではなく、マクロの視点を持ってみる、つまり病気という現象の源流をさかのぼってさかのぼって見ると見えてくるものがあります。


一、尿中の腫瘍マーカー「ジアセチルスペルミン」について

癌の早期発見、さらに超早期発見が大切なことはわかりますが、血液検査、胃、大腸内視鏡、CT、PET、超音波などの検査のうちどれを受けるとよいのかまた、肺、胃、大腸、肝、乳腺、子宮、前立腺…どの部位を検査すればよいのか、一部を検査しても他の部位も心配、フルコースの人間ドックは時間も費用もかかる。どうしたらよいのでしょう。さらに前回述べたように人間ドックで発見された時は、本当は癌細胞がかなり増殖した状態という問題もあります。


 そこで最近注目されている「尿中ジアセチルスピルミン」の測定があります。この検査は体内の癌細胞から種類を問わず大量に放出されている「ジアセチルスペルミン」を尿で測定するものです。「ジアセチルスペルミン」は細胞分裂時に遺伝子のコピーを行う大切な役割を担っており、細胞の分裂増殖に必要不可欠な成分です。癌細胞は正常細胞に比べ、細胞分裂を異常に繰り返し増殖するので、その分「ジアセチルスペルミン」も大量に放出されます。これにより新しいガンマーカーとして早期発見に有用と考えられています。当院ではガンが心配な方の健康診断の一環として行っています。また、一応癌治療を行って癌は通常の検査ではみつかっていないが再発が心配な方の健康診断として行っています。これが異常なら、さらに詳しい検査を行えばよいのです。このように「ジアセチルスピルミン」の検査は、コストパフォーマンスのよい方法です。


 次回は癌についてもっとマクロの視点で発生の原因を考えてみます。