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合気道と背骨 その1

2015/06/23/(火)
合気道と言霊について述べてきました。
言霊というテーマは柔術が合気へと大きく変貌を遂げる触媒であり、植芝盛平翁が自らの体術を合気へと昇華させた大きな大きな要因と私は確信しています。しかしまだまだ掘り下げが足りないので、読者の方で興味のある方は、ご自身の体とアタマを材料に実践的に研究されて下さい。近い将来また言霊について書きます。
今回から背骨について考えていきます。人間の背骨、脊柱は7個の頚椎、12個の胸椎、5個の腰椎、5個の仙椎、3〜5個の尾椎からなっています。仙椎と尾椎はそれぞれ癒合して仙骨、尾骨と呼ばれています。この32〜34の骨は躯幹の支柱となり、バックボーンはその人を支える気骨という意味です。
ここで実験1
立位で下げていた腕をゆっくり上げてみます。そのとき背骨に意識を集中して背骨が動くかどうか感じてみて下さい。ほとんどの人は背骨の動きと背骨を動かす筋肉の動きを感じないでしょう。それは、背骨は手足を動かすときに意識されずに自動制御でついでに動いているからです。
人形ロボットがアニメの世界から現実になろうとしています。しかし医師として、また武道を研究している者として見ると、現在の人形ロボットの動きに背骨がないことが目につきます。蛇のように動くロボットもできているそうなので、それを直立させて人間ロボットの背骨にしたらどうなるだろうかと夢想すると楽しいですね。そうなるとブレイクダンスを踊れるロボットができるでしょう。しかし背骨の動きは無意識下で行いながら、また意識下でも行われています。この難しい人間の動きの制御をどうロボットに組み込むとよいのだろうかという大きなテーマが出てきそうです。
ロボットは専門外なので、このくらいにしておき、この背骨の動きが、無意識下で行われながらも、意識下でも行われるということを、よくよくアタマにいれておいて下さい。それが合気が使える基礎になる、美・健康・悟りにつながると思います。
実験2
両足をピッタリくっつけて立ちます。そこで両手を、デンデン太鼓のようにゆっくり振ります。そうするとバランスを取るために背骨に意識がかかると同時に、デンデン太鼓の芯に相当する体の軸、センターが自覚されます。次に両足を並行に肩幅に開いて、デンデン太鼓のように両腕を振ります。この時に「心の目」で仙骨の高さの背骨を見ます。次に腰の一番そっている部分(命門といつツボに相当)、次に鳩尾の高さ、次に胸骨の中央の高さ(膻中とういうツボ)、首のつけ根の高さ(大椎いうツボ)、頚背の一番上の高さ(脳戸というツボ)、頭のてっぺん(百会というツボ)を同様に「心の目」で見て下さい。そのうちに心の目で背骨が見れるようになってきます。何事も百回入門、千回黒帯、一万回達人です。